ねこさんのお仕事日記

長年、企画、営業フォローにおいて法務関係になぜか携わり、日常の出来事を交えて契約書、法律についてお話します。

歳を重ねてもヨットに乗るじょー

2018年1月21日(日)

寒気も緩く風も1m〜の根性なしの私にはもってこいのセーリング日和でした。。と言いたかったけれど、いざ、海面にでると久しぶりなのと、冬のウエットが重く、風に気持ちがついていかない。

クラブのメンバーは練習会場の海面へ出て行く中、「無理〜」と手前の湾内で遊んでいた。

今年に入って初乗り。

運動不足と秩序なく増えた身体の脂肪が邪魔だー!

年齢も2月で57歳。

ディンギーのLaserに乗るにはもっと身体作りに努力しないといけないが、全く真逆の生活。

仕事にかまけて、運動しないどころか、タバコは増えるわ、睡眠は減る一方。

それと、加齢が進むにつれて、身体のいろんなところが痛んでいく。すぐにぎっくり腰になるわ、去年骨折したところが冷えると痛み出すわ。根気もなくなっている。

それでも、自艇を手放さないのは、やっぱり「海が好き」「風で走るのが楽しい」から。

でも、いつかは限界がきて乗れなくなる日がくる。それも、そう遠くない。

今は今できる事を精一杯することが優先順位だと思っている。

明日も寒いかな。。

とりあえず、浜に行きます。f:id:neco-610214:20180127191936j:image

契約書の整理 その1(締結後、ただファイルだけしてていいの?)

今、会社には、2種類の契約書があります。

①システムから出力される顧客との契約書。

②取引先との基本契約書、覚書、システムで対応できない個別契約書など。(A4もしくはA3の大きさを小冊子又は1枚ものの契約書。)

ある程度の規模の会社であれば、膨大な契約書の数だと思うが、一般的にどう管理されているのでしょうか。

今回は、①のシステムから出力される顧客との契約書についてお話しましょう。

例えば、顧客との契約が1万件あるとすると、契約書も1万件あります。

でも、契約期間があり、その契約が終わって新たな契約を取り交わす場合。又その契約に覚書で追加条項を締結する場合と、単純にファイルしているだけでは管理していることにはなりません。

もう、10年以上も前になります。

顧客との契約書保管のキャビネットを開けると、契約番号順によれよれの安価なビニールフォルダーにファイリングされている契約書が並んでいました。

当時は、ただ並べているだけで管理とは程遠いものでした。当時、約20年分そのままに並べられていました。

よせばいいのに、「整理しよう」と上司に相談しました。特に高いコンプライアンス意識からでもなく、私はその時、長期病気で休養をとって復帰したばかりで特に仕事らしい仕事はなく気軽~な気持ちからでした。

開けてびっくりはこのことで、やればやるだけ抱えている問題点がでてきて途中「パンドラの箱を開けてしまった!」とため息と血尿もでるくらいで、今から考えても「アホ」やと思います。

<情報収集>

まず、どういう作業工程をとり、最終的にどういう保管の形にするのか。作業場所、作業人員数、予算等。色んな資料と情報を集める事から始まります。大手のコクヨ本社、キングファイルに相談しました。本体の会社の書類管理ももちろんですが、会社の規模、事業の内容により契約形態、契約書の保管管理が変わってきます。

<作業環境>場所

作業場所は、全契約書を今のフォルダーから外す作業が必要なため、固定で施錠ができる部屋をもらいました。ちょうど倉庫代わりにしていた10畳ほどの部屋がありましたので、中のものをかたずけ、古い机やいすを作業用に使えるようにしました。

<作業要員>

派遣会社に、「データ管理、帳票管理の経験のある優秀な人」と注文をつけて依頼しました。準備を進めていくうちに、一緒に仕事をする人は、それなりの役割を担ってもらう必要があり、優秀な即戦力がほしかったからです。

派遣社員には、優秀な社員になると、企業の要望する高度な業務を、複数の派遣会社が優秀な人材をもって「入札」で仕事を獲得するという話があります。プロ意識の高い人ですね。それ以外はいりません。

<予算>

人件費、フォルダー(結局、キングファイルにしました)、ポケットファイル、テプラテープ、ファイルの仕切り・・ざっと目に見えたところでは500万円はかかりました。

<期間>

6か月

<ゴール目標>

契約書の分類とデータ化まで

作業には、手順というのがあります。理想の形に一足飛びにいけたらよいのですが、量が多いほどそれは無理です。

又、作業の過程で現状の問題点、課題を洗い出し、業務にあった最終着地点を考える方が、より現場にあったものとなります。10社あれば10通りの方法があり、それは自分たちで見つけていかなければなりません。又、会社の規模が変化していくなかで、今の現状にあったものであるかどうかの見直しは必要です。それは、書類管理だけでなく一般の業務にも共通していると思います。

大企業なら、こういった管理は、予算もあり規模もシステム化されていると思いますが、中小の企業では、人、物、金に限りがある場合、同じようにはできません。

又、誰でもそうですが、何か問題があってから改善の意識が起こりますが、当時、特にコンプライアンスとかうるさくなかったので、書類整理に、そんなにお金かけてること自体が理解されませんでした。「金にならないことをしやがってー!」と、直接暴言を言われたこと印象的でした。(その本人が今の上司ですが・・)

ま、意識が低かったのですね。

信用とは何か。たとえば、机の上が整理されず、重要書類もくちゃくちゃに置かれていて、紛失されても不思議じゃない人っています。そんな人が本当に仕事ができると思いますか?お客様の実印を押印された書類をなくされたとなったらどうですか?信用問題ですね。

次は、契約書の整理から出てきた問題や課題についてお話します。

 

 

 

 

 

仕事には覚悟が必要?(反社条項の覚書)

 1月5日(金)は、初出の日だったのですが、いきなり戦闘モードになってしまいました。誰に?ピントがずれた社内の総務の管理職にです(笑)

うちの会社は、とある中堅会社の関係会社。

その本体から、数年も前から「継続的に、取引している顧客、取引先と「反社会的勢力条項の覚書」を締結しなさい!」というお達しがあり、毎年12月に締結状況を報告しなければなりません。

今、世界中でテロなどを起こしている反社会的勢力から、暴力団関係者との取引は、一般社会では受け入れられない。銀行、クレジットカードの取引の場合、本人確認を求められますね。

会社の取引も同じで、暴力団のみならず反社体制の団体、個人とは取引は応じられない意思を示すのです。その会社の社員が暴力団関係者であってもです。暴力団と取引していてもだめです。

もし、知らないでそういう会社と取引し、後日発覚した場合は、取引を直ちに中止しますよ。中止したことで損害を受けられてもしりませんよ。でも、こちらからは損害賠償を請求しますねと盛り込まれたのが「反社会的勢力条項」となります。

平成22年12月に国において「企業活動からの暴力団排除のとりくみについて」が取りまとめられ、全国の自治体でも反社条例が成立していきました。

本体からの指示は総務が受けるのですが、なぜこういった条項を取引先と取り交わすようにお達しを本体がしてくるのか、理解しているようで理解していない。

たとえば、金銭の多い少ないは関係なく、取引の内容も社用の小さいクリーニング店であっても、もし反社勢力のお方でしたら、あそこの会社は、「暴力団とつきあっていた」となる。覚書が取り交わしできていなければ、法的にも効力はすくない。(契約書を取り交わししていなくても、民法レベルで裁判はできるけれど不利はいさめません。)そうなると、本体の会社は、「あれだけ言ってたのに、バカ、アホ、はげー・・!」になって、うちの大株主である本体大明神は「売ってしまえ!」となり、とほほ弱小会社は他社へ売却の憂き目になる。。

ま、それ以前に、暴力団と取引していた会社というレッテルをつけられたら社会的信用はなくなりますね。

最近の基本契約書には、大体この条約がセットになつているが、古い取引先との契約書にはない。今更感がある。取引先、顧客に「反社の条項」を示し締結するということに大変後ろ向きな感情を少なからずもっているのがわかる。特に年齢が上になればなるだけその傾向は多い。

一番いいのは、日々の帳票に盛り込めたら一番いい。お互いに取引の中で手を煩わすことなく成立できる。

片務契約でも成立する。

又、1契約書を締結するには時間がかかる。お互いの利益とリスクを損なわないような内容にしたい思惑がからむのでお互いの法務担当者が精査する。すなわち、契約=戦略なのです。

大手の会社なら、しっかりした法務部が作成、監修をし、担当者が締結するための流れも日常のルーチンに入っています。小さい会社になるとそうはいかない。働き方改革と世間でいうほど現場の実状は厳しいです。それに、年末から年度末にかけてどこの会社も忙しい。うちの会社も例外でない。営業関係は殺気立つことさえある。そこに冒頭の総務の管理者。

「全社の担当者に160件の取引先と締結するよう指示する。今までは、こちらで選別してたから締結相手少なくしてやったけど、今年は多いからな。」

「は?この忙しいときに何ふざけてるの?今までのやり方が今回大きなつけになったんでしょ?仕事の仕組みとしてまずいと思わないの?この何年間なにも対策してないのは、あなたの責任でしょ」

「全部締結できなくてもいい。そこまで厳しく言ってないし」

「?そういう問題ちゃうやろ。あんたには仕事の覚悟ってもんないんかい!」

という言葉で大人げなく今年の初仕事が始まりました。

次は、契約書の管理についてお話します。